今回のサンクトペテルク〜エカチェリーナ2世の美を巡る旅(私の命名)で1番の忘れがたい出来事はアナスタシアとの出会いです。
観光1日目、さあ!とホテルを一歩踏み出したところで日本語で話しかけられました。見ると可愛らしい若いロシア人女性。『日本大使館に用事があって通りかかりました。日本語が聞こえて嬉しくて声をかけました』とのこと。今から観光にと出たばかりなので雪の中で立ち話もできなし『後で連絡してね』とGメールアドレス入りの自分の名刺を渡しました。時間にして3分くらいの出来事でした。
その後観光中に私のこの行為をガイド女性からは『大変危険な行為だと思います。日本語が話せるからといって良い人とは限りません。その女性のバックにどんな危険な男がいるかわかりません』と言われました。そうですよね、ガイド本にも必ず記載されてる旅の常識です。そうなると俄然『軽はずみな行為だったかも(ーー;)』急に心配になってきました。
ランチ休憩中にGメールが届きました。漢字交じりの日本語で!お会いしましょうと。さてどう返信しようかと考えました。アナスタシアと名乗った可愛い女性がそんな怪しいバックがついているようにはどうしても思えません。そこで『ガイドから危険かもしれないと言われたのであなたのことを教えて下さい』と返信しました。すぐに『自分は日本語を学んでいて旅行会社に勤めています。日本には3回行ったことがあります。昨年の夏には栃木県の農家で3ヶ月過ごしました』と返信があったので、じゃあ大丈夫と思えました。やはりガイド女性には話さず夜ホテルのロビーで会うことにしました。
アナスタシアは本当に可愛らしい27歳のロシア人女性でした。
サンクトペテルク生まれですがシベリアの街で暮らしたこともあるようで、家族のこと、今の仕事のこと、栃木での楽しかった日本滞在のこと、とにかく日本と日本人、日本語で話すことが好きで嬉しいという気持ちが伝わりこちらまで日本人として嬉しい気持ちになりました。私たちの滞在中はバレエ鑑賞もあるので最後の晩に一緒に食事をする約束をしました。
再会した日はマイナス17度にまで気温が下がった日の夜でした。ロシア人の彼女も『今日は寒かっつたですね〜』と現れました。彼女が予約しておいてくれた徒歩5〜6分のネフスキー大通りのロシア料理店<カチューシャ>への道も冷凍庫状態です(*_*)。
カチューシャという言葉について彼女から意外な話を聞きました。日本人女性なら誰しもカチューシャと聞いて思い浮かぶ髪飾りのような意味はロシア語にはないのだそうです。可愛らしい女の子の名前なのだそうです。
ロシアの若い女性といえばは平昌オリンピックのスケーター、ザギトワやメドベージェワのようなイメージ。実際街を歩いている若い女性は細身のダウンを着てなお細い手足が出ている感じでした。アナスタシアも可愛いという形容がピッタリ。彼女は日本びいきなので日本食が大好きであまり脂っぽい食生活は好きではないとのこと。リサーチしたところ洋の東西を問わず今時は<可愛い><スリム>がお約束のようでした。ロシア料理店カチューシャはまさにそのテイストを表現しているレストランでした。ウェイトレスも可愛い美人揃い。アメリカン‥‥ではもちろんないでしょうが、カントリーな可愛らしさ満載の空間でした。ロシアで口にしたものは全て美味しかったこともちょっと驚きでした。日本人の口に合う印象です。彼女のお勧め『煮凍り』料理、名前は忘れましたが日本で煮凍りを口にして同じだ!と発見したそうです。肉でも魚でも食するようです。レストランのメニューにあるのですからメジャーな料理なのでしょう。ロシア女性から『ニコゴリ』などというワードが発せられたことが面白かった思い出です。写真のテリーヌのようなお料理がそうです。他にはヴィーガン人参ピロシキやビーツの煮込み、ロシア風サラダ、ジャガイモのカツレツ、ビーフストロガノフなどメジャーなロシア料理をシェアしていただきました。
マイナス17度、2月22日(ニャンの日)は忘れられないロシア記念日となりました。